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カンジダの死亡例!カンジダ・アウリスの特徴

カンジダ自体が引き起こす感染症は、ガンなどの慢性消耗性疾患や糖尿病などの器質的疾患に合併することも多いので、治療に難渋する場合もありますが、大半の症例で病状のコントロールが可能です。ところが2009年に日本人研究者が新種として発見した、カンジダ・アウリス(日本カビ)が、アメリカやヨーロッパの医療現場で深刻な猛威を振るっていることが明らかになりました。すでに欧米やアジアではパンデミック状態に陥りつつあり、全身衰弱が進んでいる場合は死亡例も出ているために特に問題視されています。そもそも日本カビは、日本人研究者が70歳の女性の耳垂れから発見した経緯をもっていますが、このときに採取された検体は病原性が弱く抗真菌薬にも抵抗性を示しませんでした。しかしその後、アメリカやインド・英国など世界中の医療機関から症例報告が相次ぎ、2011年には韓国で初の死亡例が報告されているのです。アメリカではすでに120を超える報告例があり、英国では200例を超える感染者が報告されているなど、かねてより世界中の各地でカンジダ・アウリスは生息していたものとみられています。また、死亡例などの深刻な症例数が拡大しているのは、従来臨床現場で有効性が確認されていた真菌治療薬が奏功しない耐性菌に変化していることが関係しています。カンジダ・アウリスに特有の症状はなく、一般的なカンジダ症と同様の徴候で発症することが多いようです。全身状態が悪化している寝たきり患者や衰弱を伴う疾病の治療中などに、口腔カンジダなどの症状で発生しますが、真菌治療薬を投与しても効果を期待することはできないのが特徴です。抗菌剤が奏功しないので感染範囲はやがて全身に拡大し、敗血症を発症したり、肺炎による呼吸不全などを併発することになります。カンジダ・アウリスの症例に関する調査を行っているアメリカ疾病予防センターの報告によると、感染後90日以内にほぼ半数が敗血症や呼吸不全などの最終像を呈し、死亡するとされているほどです。
従来から実績のある真菌治療薬がほとんど効果がみられない、カンジダ・アウリスという耐性菌の出現は、世界中の医療機関とその関係者の間では深刻な脅威と認識されています。特に全身状態が悪化している患者が罹患していることが多く、直接的な死因が明確でない場合も珍しくないことから、実際には日本においては感染範囲が拡大している可能性も否定できないわけです。